2012年4月14日土曜日
読了本 (2012.1~2012.3)
先日、娘が夜中にふとした拍子に起きてから眠れなくなったと暗闇で泣いていました。
「そうそう、子供のころの夜って怖いよね。もう一生眠れなくなったらどうしようって思うよね」と、彼女が眠るまで喋ってました。
ちょうどその晩に読んでいたのがこの本。
夜がテーマのエッセイです。
今年の1月から3月までの読了本の備忘録。
そういえば、大みそかの夜も紅白見ながら読みかけの本を読んで年越ししたな・・・・。
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あかりの湖畔 青山七恵 ★★★★
(小さなウソを抱えながら湖畔に住む人々。ゆっくりと心にしみる優しさ)
星やどりの声 朝井リョウ ★★★☆
(家族それぞれに問題を抱えながらお互いをいたわりつつ、父の残した喫茶店を守ってる)
レインツリーの国 有川浩 ★★★☆
(重い題材を主人公のキャラと読みやすい文体でうまくまとめてる)
ヒア・カムズ・ザ・サン 有川浩 ★★★
(ある劇団の7行のあらすじから書いた小説。作家って想像力がすごいんだな)
お別れの、そのあとで 伊藤たかみ ★★★
(まさに別れたその後の人たちの短編集。とはいえ、前の恋愛を引きずらない人だらけ)
完全なる首長竜の日 乾緑郎 ★★★☆
(このミス大賞。前半ですでにオチがわかってしまうミステリー)
それでも彼女は歩き続ける 大島真寿美 ★★★
(連作短編。みんなちょっとだけ今の生活に疲れている)
我が家の問題 奥田英朗 ★★★
(「家日和」の続編。このシリーズ人気あるなぁ。どんな家族にも問題はあるよね)
モンスターU子の嘘 越智月子 ★★★★
(悪女モノって流行ってるな。もっと際立って悪くしてほしい。)
かなたの子 角田光代 ★★★
(短編ホラーだな)
紙の月 角田光代 ★★★★☆
(ぞっとした。お金に執着した人たちの話。明日は我が身)
週末は家族 桂望実 ★★★★
(週末だけ児童養護施設から子供を預かり里親になる夫婦。血のつながりがなかったり、他人を愛せない人たちが新しい家族の形を模索していく)
心に雹の降りしきる 香納諒一 ★★★★
(このミスランクイン作。刑事ものにしては好きだった)
夏の吐息 小池真理子 ★★★☆
(文章うまいなぁ。表題の短編が良かった)
海薔薇 小手毬るい ★★★☆
(小手毬るいって若い人の恋愛ばかり書いてると思ったら今回はかなり年齢層が高い。自分勝手な人ばかりだけど)
凍花 斉木香津 ★★★★
(3姉妹の長女が次女を殺害し、三女がその理由を探るミステリー。割と引き込まれてあっという間に読めちゃった)
ラブレス 桜木紫乃 ★★★★☆
(2011年下期直木賞候補作。この人すごいなぁと思う。装丁は安っぽいけど、内容はとても深くて最後まで引き込まれっぱなし)
握りしめた欠片 沢木冬吾 ★★★
(ストーリーとか前半の出だしとかすごくおもしろかったけど、ハードボイルドに転調してから失速。全員が犯人に思えるところは良いけど見事に男しか出てこない)
銀色の絆 雫井脩介 ★★★
(子供に期待する母。その期待にこたえようとする娘。奔走&迷走する母の姿必見)
観覧車 柴田よしき ★★★★
(連作短編。失踪した探偵の旦那を探し自らが探偵に。いろんな事件があるけれど、それぞれに悲しみが深い)
私が愛した男について 田口ランディ ★★★
(久しぶりのランディだが相変わらず)
まちがい 辻仁成 ★★
(浅はかな男女がくんずほぐれつ)
傍聞き 長岡弘樹 ★★★★
(日本推理作家協会短編賞部門受賞。派手な事件というよりも人情味あふれるミステリー)
くちびるに歌を 中田永一 ★★★★
(本屋大賞ノミネート作。爽やか!五島のイメージが浮かび、子供たちが合唱を通して成長していく姿が目に浮かぶ。青春ってこんな感じ)
何もかも憂鬱な夜に 中村文則 ★★★☆
(全編に渡って日の差すことのない真夜中なところに置き去りにされた気分になる本)
リレキショ 中村航 ★★☆
(不思議くんと不思議ちゃんの話し)
きりこについて 西加奈子 ★★★☆
(講談師の話しでも聞いているような・・・・。オチがしっかりしたおもしろい話。)
晩鐘 上・下 乃南アサ ★★★★★
(「風紋」から7年後の話。とにかく長い。辞書みたいに分厚い。だけど、読まずにいられない話し。最後まで皆悲しくて辛いんだけど)
もう誘拐なんてしない 東川篤哉 ★★
(舞台が門司ー下関じゃなかったら最後まで読んでない。三文劇でも見てるような内容)
ガリレオの苦悩 東野圭吾 ★★★☆
(ガリレオシリーズ短編集。テレビドラマ化されてる話しあり。理系の男に弱い私)
ドルチェ 誉田哲也 ★★★☆
(新しい刑事モノのかたち。派手な事件や残忍な殺害なんかはなく、人間味あふれる話)
贖罪 湊かなえ ★★★☆
(告白に良く似た話し。先が気になり一気読み。さらっと読めて時間がかからない)
境遇 湊かなえ ★★★
(ドラマも見たけど・・・・。期待しないで読んだ方がいい)
ユリゴコロ 沼田マホカル ★★
(ホラーは嫌いだと確認できた一冊)
きみはポラリス 三浦しをん ★★★★
(短編集。恋愛ものばかりと思ったら、それにちょっと絡んだミステリーが良かった)
水の柩 道尾秀介 ★★★★
(文章の構成が読みにくいけど、描写は素晴らしい。月と蟹に似ているところがあるけど、後読感はこちらの方が良い。タイトル、毎回いいなぁ)
誰かが足りない 宮下奈都 ★★★★
(連作短編の本屋大賞ノミネート作。皆、誰かを待ってたり、探したり。ほっこりする)
放蕩記 村山由佳 ★★☆
(永遠と続く母への恨み節に辟易)
こころのつづき 森浩美 ★★★★
(家族がテーマの短編集。どれも愛情に満ちた話でやさしい)
ヴァニティ 唯川恵 ★★★★
(短編~中編が集まった雑誌のような作り。細切れにしか読書タイムが取れない人向き。どの作品も唯川恵らしくて好きだ。特にラストの中編は元気が出た)
検事の本懐 柚月裕子 ★★★★
(一人の検事を軸に話が進む連作短編。主人公は言葉少なだか話が進むにつれて彼の人生そのものに引き込まれる)
スウィート・ヒアアフター よしもとばなな ★★★★
(よしものばななの世界観ってやっぱりいいなと思った。いなくなった人を偲ぶ気持ちが少ない文章でも伝わってくる)
最後の初恋 ニコラス・スパークス ★★★
洋物の割にはさらっと読めちゃうニコラス。彼が書いたやつは洋物苦手な私でも引き込まれて読んでいる)
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3ヶ月で44冊!実に2日に1冊の割合で読んでる計算ですわ。
私ってそんなに暇だったのかしら?
まぁ、4月に入ってグッと読む速度が落ちているので、スタートダッシュと言ったところでしょうか。
今年も100冊を目標に頑張って読みまっせ。
やはり今期は「晩鐘」が一番印象深い。
読む前に相当の気合を入れないと長すぎて読めない話。
「風紋」の方が良かったと言う人もいるけれど、「晩鐘」まで読んで全てが終わる(始まる)のだと感じた事件でした。
「紙の月」は角田光代の新刊長編で「八月の蝉」のような逃亡記。
本屋大賞ノミネート作から「誰かが足りない」と「くちびるに歌を」を読んだけれど、どちらもとてもよかった。
なので、大賞を受賞した「舟を編む」は是非見たいなぁと思っております。
明日から福岡へ一人旅。
移動のお供はどの本にしようかと、いまだ未読の文庫本数冊の中から悩んでおります。
では、次回7月にお会いしましょう。
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こんにちは〜
返信削除『舟を編む』は軽いタッチで、私的になんとなく『神様のカルテ』に似たものを感じました。キャラ設定がマンガっぽいからかな。
ちなみにその前はまほかるさん読みました。『彼女がその名を知らない鳥たち』。ほんとイカレタ女の話でした(笑)そして歪んだ純愛の話。
奥田秀朗さんと角田光代さんが読みやすくて好きなのですが、通勤で読むからできれば文庫希望。やはり次は左岸右岸か(笑)
舟を編むはぜひ読んでみたいです!
返信削除最近私がよく読んでいるのは辻村深月さんと、
誉田哲也さん。
誉田さんの武士道シリーズは、もっと若いころに読みたかったな~
図書館の予約本、いつまわってくるんかなーー
:::あびさん:::
返信削除こんにちは~!お返事遅くなってすみませんっ。
「舟を編む」読まれたんですね~。いまさら図書館で予約しても今年中には見られそうにないし、かといって買うのもね・・・・っと、悩んでます。
ミステリーなら手頃に読める「傍聞き」も文庫になったのでお勧めです♪
短編なので細切れの時間しかないときにはいいですよ。
:::イズミ:::さん
返信削除お返事遅くなってすみませんっ!
図書館の予約、人気があるやつだとほんとに待ちますよね。
そういえば、あるとき借りた本に「この本は大変人気があって予約待ちしている方が多くいます。読み終わったらできるだけ早く返却してください」と書いた紙が挟まっていました。
妙に緊張して2週間期限なのに3日で返却しちゃいましたよ。アハハ
海外小説がメインの私なので、スピカさんのおススメ日本文学はとっても嬉しいな〜^^!
返信削除とりあえず晩鐘は読みますっ
:::ちゅとさん:::
返信削除おぉぉぉ~!返事が遅くなってすみませんっ。
私は逆に海外物を読まないのでちゅとさんのおすすめなんて知りたいなぁと思いますよ。
「晩鐘」を読むなら「風紋」から是非っ!